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事前調査の届け出義務化「東京都港区」
「疑わしい」場合は立ち入り検査

2008/06/11

東京都港区は6月1日、建物解体工事に当たって大気汚染防止法に基づき実施する事前調査について「石綿調査報告書」の届け出を義務付ける「建築物の解体工事等の事前周知等に関する要綱」を施行した。調査報告書でアスベストが「有り」とされた場合には、アスベスト除去工事に関する「石綿除去等計画書」の届け出を求める一方、「なし」とされた場合にも、「調査結果が疑わしい場合」などについて区職員が工事現場の立ち入り検査を実施する内容。同区は施行に伴い、立ち入り検査における現場での試料採取や分析試験の指定実施機関として、アースアプレイザル(東京都千代田区)と契約を結んだ。

同区は「事前調査の結果について届け出を義務付けるのは初めてではないか。きちんと調査されるよう抑止効果を期待している」(環境指導係)としている。事前調査では、設計図書や目視、分析などに基づきアスベストの有無を確認することが求められているものの、事業者自身に委ねられ「現場任せ」なのが実情。このためアスベストが使用されているにもかかわらず、対策が行われないまま工事を実施、作業員や周辺住民への暴露が懸念されている。

(環境新聞 6/11号掲載)
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